吉田のうどん

吉田のうどん

料理: 日本料理

地域: 山梨県

分量: 8人分

吉田のうどん(吉田うどんとも呼ばれる山梨・富士吉田の郷土麺)は、強いコシの太麺を味噌と醤油の合わせだしで食べ、蒸したキャベツをのせる一杯です。馬肉の甘辛煮は伝統的な任意トッピングです。

ひと目でわかる

所要時間:約120分 · 8人分 · 難易度:ふつう〜むずかしい · 1人分あたり約520kcal目安

吉田のうどん(吉田うどんとも呼ばれる山梨・富士吉田の郷土麺)は、強いコシの太麺を味噌と醤油の合わせだしで食べ、蒸したキャベツをのせる一杯です。馬肉の甘辛煮は伝統的な任意トッピングです。

材料

  • 【麺】中力粉 800g(または強力粉500g+薄力粉200g)
  • 【麺】水 320ml(夏は少なめ・冬は多めに調節)
  • 【麺】塩 大さじ1
  • 【麺】打ち粉 適量(コーンスターチ・片栗粉など)
  • 【つゆ】味噌 56g
  • 【つゆ】醤油 48g
  • 【つゆ】粉末調味料(だしの素など) 24g
  • 【つゆ】煮干し 16g
  • 【つゆ】カツオ厚削り 20g
  • 【つゆ】カツオ節 6g
  • 【つゆ】水 2L
  • 【具】キャベツ 1/4個
  • 【具】塩 適量(蒸し用に一つまみ)
  • 【任意トッピング】馬肉の甘辛煮 適量(砂糖・醤油・酒で煮たもの)

手順

  1. 麺:ボウルに中力粉を入れ、塩を溶かした水を少しずつ加えながら粉っぽさがなくなるまで混ぜる。ある程度まとまったら厚手のビニール袋に入れ、室温で約1時間ねかせる。
  2. 袋のまま足で踏んでしっかりこねる(吉田うどんのコシの要)。再度しばらくねかせてから、再び踏んで厚さ約1cmまで伸ばす。打ち粉をふってめん棒で約5mm厚にし、三つ折りにして約5mm幅に切る。打ち粉をはたいてほぐす。
  3. たっぷりの湯で約12分ゆでる(太さと粉の状態で前後)。冷水でぬめりを取りながら締める。供する直前にもう一度湯通しすると温かく食べやすい。
  4. つゆ:鍋に水2Lを用意し、煮干し・カツオ厚削り・カツオ節を入れて加熱する。沸騰直前で火を弱め、だしがらを取り出す。味噌・醤油・粉末調味料を溶き入れ、味を整える。以降は弱火〜中火で、つゆを激しく沸騰させないよう保温する。
  5. 具:鍋に湯を深さ約1/6ほど張り、塩を一つまみ入れる。キャベツ1/4個を入れて蓋をし、箸がすっと通るまで約5分蒸す。流水で約5分冷やし、芯を除いて約5mm幅の短冊にし、さらに半分の長さに切る。
  6. 丼につゆを張り、温めた麺を入れ、蒸したキャベツをたっぷりのせる。伝統の任意トッピングとして、砂糖・醤油・酒で甘じょっぱく煮た馬肉を添えてもよい(必須ではない)。

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補足

最大の特徴は「びっくりするような歯ごたえ」。足踏み(または体重をかけたこね)とねかしを省略すると、ただの太いうどんになりやすいです。膝や手のひらで強く押し伸ばす代用でも可。

水分は季節で変わります。夏は320mlより控えめ、冬は足す、が目安。生地がひび割れるときは水を小さじ1ずつ。べたつくときは打ち粉と強力粉をふり足します。

つゆは味噌と醤油の合わせ。粉末調味料は市販のだしの素で構いません。煮干しとかつおの合わせだしが吉田らしい旨味の土台です。沸騰させ続けると濁りとエグみが出やすいので注意。

キャベツはゆでこぼしすぎず、蒸してから冷やすと甘みと歯ざわりが残ります。量は麺に負けないくらいが地元っぽい盛りです。

馬肉トッピングは富士吉田周辺の伝統オプション。入手しにくい・使わない場合はキャベツだけ、または鶏肉の甘辛煮でも家庭では十分おいしいです。ほうとうとは別系統の山梨麺として楽しんでください。

時間と温度

ねかし:約60分 · 足踏み・伸ばし切り:30〜40分 · ゆで:約12分 · だし・つゆ:15〜20分 · キャベツ蒸し:約5分+冷却5分

栄養

520 kcal · たんぱく質 18 g · 脂質 4 g · 炭水化物 100 g

1人分(粉約100g相当+つゆ・キャベツ)の目安・推定

代用

  • 中力粉800g → 強力粉500g+薄力粉200g
  • 足踏み → 体重をかけた手・腕での強いこね
  • 粉末調味料 → 市販だしの素(表示分量を目安に調整)
  • 馬肉トッピング → 省略、または鶏肉の甘辛煮
  • 8人分 → 半量(粉400g・水160ml・つゆ材料も半量)で家庭4人分

保存

生地は打ち粉を振って密閉し冷蔵で当日中。ゆで麺はつゆと分け、短時間冷蔵後に湯通しして供する。つゆは冷蔵2〜3日目安。キャベツは蒸して切った状態で冷蔵当日中。

よくある質問

コシが出ない・すぐ切れる原因は?
ねかし不足と踏み(こね)不足が多いです。袋で1時間ねかせ、しっかり体重をかけてから伸ばすと歯ごたえが出ます。水分の過不足も切りやすさに直結します。
ほうとうと同じもの?
いいえ。ほうとうは平たい麺を野菜と一緒に煮込むイメージが強く、吉田のうどんは強いコシの太麺+合わせつゆ+蒸しキャベツが基本です。
前日にできる工程は?
つゆのだし取りと調味、キャベツ蒸しまでは前夜でも可。麺打ちとゆでは当日がコシを保ちやすいです。
馬肉は必ず必要?
必須ではありません。伝統の任意トッピングなので、キャベツだけでも吉田うどんとして成立します。
つゆが濁る・苦いときは?
だしを長く強く沸騰させると起きやすいです。沸騰直前で火を弱め、だしがらを早めに引き上げ、味噌溶き後も激しく煮立てないでください。

由来・歴史

吉田のうどんは、山梨県富士吉田市周辺の郷土うどん。驚くほど強いコシと太さのある小麦粉麺を、味噌と醤油を合わせただし汁で食べ、蒸したキャベツをたっぷりのせるのが基本です。任意で甘じょっぱく煮た馬肉を添える店もあります。

富士山北麓は冷涼で火山灰土のため稲作に向かず、小麦・大麦・そばなど粉食が発達しました。昭和初期、織物業が盛んな頃、絹糸を触る手を荒らさず昼休憩を短くするため、行商の男性たちが腹持ちのよいうどんを力強く練って昼食にした、という話が伝えられ、今日の強い歯ごたえにつながったとも言われます。山梨ではほうとうと並び称される名物で、「特選やまなしの食」や郷土料理百選にも選ばれています。祝いの席の締めにもうどんが出ることが多い、縁起のよい長い麺でもあります。

このレシピは8人分。中力粉800g・水320ml・塩大さじ1の麺と、煮干し・かつお系のだしに味噌56g・醤油48gを合わせたつゆ、キャベツ1/4個の蒸しトッピング。家庭でも足踏み(または強いこね)とねかしを大切にすれば、本場らしい一本が打てます。