
かるかん
料理: 日本料理
地域: 鹿児島県
分量: 10個分
「かるかん」は家庭向けのデザート。かるかん粉はうるち米を粗めに挽いた粉。なければ上新粉で代用できますが、きめがやや詰まり、もっちりした食感になります。材料と手順は以下の通りです。補足には家庭向けのコツもあります。
材料
- かるかん粉 125g
- 大和芋 100g
- 砂糖 150g
- 水 75ml
- あん(こしあん) 110g
手順
- 【準備】あんを10等分して丸め、真ん中を指先で軽く押してくぼみをつける。蒸し器にたっぷりの湯を沸かし、ふたは水滴が落ちないよう布巾で包んでおく。型(かるかん型、なければアルミやシリコンのカップ)を並べる。
- 大和芋は皮をむき、すり鉢やおろし金でできるだけ細かくすりおろす。すりこぎで練るように混ぜて空気を含ませ、水を3〜4回に分けて加えながら、なめらかにのばす。
- 砂糖を2回に分けて加え、そのつどよくすり混ぜる。砂糖が溶けてつやが出たら、かるかん粉を入れ、ゴムべらで粉気がなくなるまで混ぜる。スプーンですくうと、ぽってりと落ちるくらいの固さが目安。
- 生地を型の半分弱まで流し、あんをのせる。残りの生地を上からかけ、竹串で縁のほうまでならして、あんがすっぽり隠れるようにする。
- 湯気がしっかり上がった蒸し器に並べ、強火のまま約25分蒸す。表面がふっくら盛り上がり、竹串を刺して生地がついてこなければ蒸し上がり。
- 粗熱がとれてから型から外す。熱いうちは生地がくっつきやすいので、少し待つのがきれいに仕上げるコツ。
このレシピを評価
補足
かるかん粉はうるち米を粗めに挽いた粉。なければ上新粉で代用できますが、きめがやや詰まり、もっちりした食感になります。
自然薯を使うと香りが強く、よりふんわり膨らみます。
芋はすりおろすと変色しやすいので、手早く作業しましょう。
あんを包まずに大きな角型で蒸し、切り分ければ棹物(さおもの)のかるかんになります(蒸し時間は40分ほどに延ばす)。
保存:乾燥しやすいので1個ずつラップで包み、常温で翌日まで。冷凍なら2週間ほど保存でき、食べる前に軽く蒸し直すと柔らかさが戻ります。
由来・歴史
山芋と米粉、砂糖を合わせて蒸し上げる、真っ白でふんわりした鹿児島の銘菓です。漢字では「軽羹」と書き、蒸すと生地が軽くなることから「軽い羊羹」の意味でこう呼ばれるようになったといわれます。
誕生には諸説ありますが、薩摩藩11代藩主・島津斉彬が保存食を研究させるため江戸から呼び寄せた菓子職人、明石生まれの八島六兵衛が考案したという説がよく知られています。水はけのよいシラス台地には原料の自然薯が多く自生し、砂糖も奄美や琉球から手に入りやすかったことが、この菓子が根づいた背景と考えられています。
ただし当時の砂糖は貴重品で、長く大名家だけが味わえる「殿様菓子」でした。庶民に広まったのは明治以降。今も冠婚葬祭の贈り物の定番で、あんを包んだ「かるかんまんじゅう」は旅行者の手土産としても好評です。新しい自然薯が出回る秋から冬は「かるかんの旬」ともいわれます。